こんにちは!たかす接骨院・しん灸院です。
今日は、誰もが一度は経験したことがあるであろう怪我、「足関節捻挫(足首の捻挫)」についてお話しします。
「ひねったけど、歩けるから大丈夫」 「湿布を貼って痛みが引いたから治った」
そう思って、治療を途中でやめてしまっていませんか?
実は、最近の医学研究では、「捻挫を軽く見ると、将来的に大きなリスクがある」ということがわかってきています。
今回は、医学論文の内容をわかりやすく「なぜ接骨院でのちゃんとした治療が必要なのか」をお伝えします。
1. 驚きのデータ!捻挫は「繰り返す」のが当たり前?
スポーツ医学の権威ある論文(※1)によると、足首の捻挫をした人のうち、なんと最大で約70%以上の人が再発(また捻挫してしまう)や、慢性的な不調(痛みやグラグラ感)に悩まされているというデータがあります。
これを専門用語で 「慢性足関節不安定症(CAI)」 と呼びます。
簡単に言うと、「足首のネジが緩んだまま放置されている状態」です。
痛みが引いた=治った、ではないのです。靭帯が緩んだままだと、ちょっとした段差でもすぐにグキッとなってしまいます。
2. 脳と足首の「通信エラー」が起きている
「なぜ、また捻挫してしまうの?」 その答えについて、興味深い研究結果があります。
捻挫をすると、単に靭帯が傷つくだけでなく、足首にある「センサー」が壊れてしまうことがわかっています。
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正常な状態: 「あ、足が傾いたな」とセンサーが感知 → 脳に信号を送る → 脳が筋肉に「踏ん張れ!」と命令 → 捻挫を防ぐ
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センサー故障中: 足が傾いても脳に信号が遅れる → 「踏ん張れ!」の命令が間に合わない → グキッ!
医学的には「固有受容感覚(こゆうじゅようかんかく)の低下」と言いますが、要は脳と足首の間の通信エラーです。
このセンサー機能は、ただ休んでいるだけでは回復しません。
3. 「安静にしすぎ」は逆効果?最新の治療トレンド
昔は「RICE処置(とにかく冷やして固定して安静)」が絶対でした。 しかし、最新のガイドライン(※2)では、
「痛みのない範囲で、早めに動かしていくこと」が推奨されています。
適切な時期に、適切な負荷(運動)をかけることで、靭帯の修復が早まり、先ほどの「壊れたセンサー」を修理することができるのです。
当院が、痛みが引いた後も「リハビリ」や「バランス訓練」をしつこく(笑)おすすめするのは、このセンサー機能を元に戻し、再発しない足を作るためなのです。
まとめ:一生使える足を守るために
捻挫をしてしまったら、以下の3ステップが重要です。
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初期治療: 炎症を抑え、適切な固定をする(プロの判断が必要です)。
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可動域改善: 硬くなった足首をスムーズに動けるようにする。
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センサーの修理(リハビリ): バランス感覚を取り戻し、脳との通信を復旧させる。
「昔ひねった古傷が痛む」「なんとなく足首がゆるい気がする」 そんな方も、諦めずにご相談ください。適切なリハビリを行えば、機能は改善します。
「たかが捻挫」と放置せず、一緒に「二度と捻挫しない強い足」を作っていきましょう!
参考文献(エビデンス)のメモ
(※1) 捻挫の再発率やCAIへの移行率が高いこと(例:Herzog et al., 2019 や Gribble et al., 2016 などの国際的なコンセンサスステートメントに基づく)
(※2) 近年の急性期対応はRICEからPOLICE、さらにはPEACE & LOVEへと概念が変化しており、早期の最適な負荷(Optimal Loading)が組織修復に重要であるとされています(Dubois & Esculier, 2020)。


